イタリアンの飲食店

イタリアンの飲食店に転職する前に知っておく事

飲食店の中でもイタリアンは独特の雰囲気をもつジャンルで、どの地域に行っても店が多く競争も激しいのが特徴です。人気店に就職できる人は限られていて修行も厳しいところが多いのですが、その種類によっては様々な規模の店舗があります。転職先にイタリアンの飲食店を選ぶなら、事前に調査をして店の特徴を掴む事や、イタリアン独特のルールを知っておきましょう。

まず、イタリアンのお店にはその格式によって3種類の呼び方があるとされています。一番上が「リストランテ」二番目が「トラットリア」、それ以外は「ブラッセリー」と呼ばれる事が多いです。日本ではネーミング重視でそれほど名前と格式を一致させていませんが、それでもリストランテを名乗るお店はそれなりに格式を重んじる本格店である事が多いです。

メニューではパスタ、ピザ、アンティ(前菜)ドルチェ(デザート)などがありますが、それぞれのポジションが独立しています。中にはピザの専門店であるピッツェリアやパスタの専門店もありますが、一般的には全てのメニューが出されるためにそれぞれの専門家が自分のポジションを守る事が多くなります。そのため、自分がどのポジションのスペシャリストになりたいかを決めておく事もキャリアパスを考える上で役に立ちます。飲食店の例外に漏れず、下積みが長いためにパスタを任せられるようになるまでは長い時間がかかります。異業種からの転職の方は特に注意してください。逆にどれかのポジションの経験者であれば、募集にかかりやすく転職もスムーズです。

最近はイタリアンと言っても創作色の強いお店もあったり、ファミリーレストラン側に寄せているお店もあります。経営者が必ずしもイタリア料理の経験者とは限りませんので、イタリアで修業してきた本場の調理師の方々とは経営方針を巡って対立する事もあります。自分がどんな規模のお店で、何を特徴とした料理のスタッフとして働きたいのか、最終的にはどんな仕事を目指すのかを最初に言っておけば、任せてもらえる仕事の内容も変わってきます。特に転職するなら最初にビジョンを話しておいた方が採用する側にも熱意が伝わるでしょう。

飲食店は非常に多忙で、厳しい修行を乗り越えたスタッフ達に個性の強い方が多い事も特徴です。イタリア人の元で修業した方は特にその傾向が強く、腕の良い方でも店に馴染めなくて何度も転職する方も多くいます。店を変わる方も多いので転職は珍しくありませんが、自分の目標を最初に決めておく事が必要でしょう。